辻元清美副代表・国会対策委員長は10日、参院群馬選挙区から立憲民主党公認で市民と野党の統一候補として立候補した斉藤あつこさんの応援に入り、館林駅前で街頭演説を行いました。

 看護師、助産師、保健師、カウンセラーである斉藤さんは、これまで医療・福祉・教育の仕事に従事しながら、ライフワークとして虐待、いじめの問題を含めた自死予防の活動や国内外の災害地、開発途上国へのボランティア活動を行い、弱い立場に置かれている人々に寄り添い、支援をしてきました。

 斉藤さんは、最近のアンケート調査結果では「生活が苦しい」と感じている国民が約6割にも上り、日本の子どもの7人に1人が相対的貧困状況であることに触れ、「日本は貧困の国に陥っていると言わざるを得ない。与党は参院選挙で『政治の安定』を掲げているが、このまま安定してしまったら貧困の国になってしまう。自民党に1票を投じることはそのことを容認することになる」と指摘。「私は昨年まで途上国で子どもたちのいのちを守るため、困っている方々のためのボランティア活動をしてきたが、それは日本が恵まれていると思っていたから。しかし、振り返ったら日本が貧困の国になっていた。これは立ち上がらなければいけないと思い立候補を決意した。子どもや若者たちの未来を守る。年金を守る。格差をなくす。平和を守る。今度の選挙はその大切なきっかけになる。声を上げられない人、生活者の目線で庶民の政治にしていきたい」と力を込めました。

 辻元副代表は、斉藤さんを国会に送ってもらいたいと大阪から駆けつけたと話し、「これまで国内外でいのちを守る活動をしてきた。いまの国会には現場を知らない議員が多いが、現場で困っている人たちを助けてきた人こそ、いまの政治を変えていける。群馬から政治を変えていく原動力になる」と紹介。「政治は困ったときのためにある。困っている人たちに手を差し伸べるのが政治の役割だが、安倍政権は困っていない、大企業や金持ちばかりを優遇する。庶民が反対している消費税は引き上げると言いながら、一方で社会保障の財源には充てられず、年金だけでは食べていけないから2000万円貯蓄しろと言う。いったい誰の方を向いた政治なのか」と安倍政権の政治姿勢を批判しました。

 さらに同日、ホルムズ海峡の航行の安全確保に向けた有志連合について、野上官房副長官が米国と協議をしているとして、「外交上のやりとりについて具体的な詳細は差し控える」と発言したことを問題視。トランプ米大統領は「海峡を通過するタンカーは自国で防衛すべきだ」との考えを示していることから、今回の選挙で与党が勝ったら、安倍総理は米国から参加要請があったら断れないのではないかと危機感を示し、「憲法9条の下での日本を守っていけるかどうか、大事な選挙だ。公文書を改ざんし、憲法違反の集団的自衛権の行使を認める。年金に関する報告書は、自分たちに都合が悪いとなると無きものとして葬り去ろうとする。こうした政治から、国民の声が届く政治に群馬から変えていこう」と呼びかけました。

 街頭演説会には、長谷川嘉一衆院議員と角田義一元参院副議長も参加し、斉藤さんへの支援を求めました。