衆院本会議で18日、「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案」(国会議員歳費法改正案)の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決、成立しました。採決に先立ち、立憲民主党・無所属フォーラムを代表して松田功議員が反対の立場から討論に立ちました。

 同改正案は、昨年の通常国会で自民党によって強行採決の上成立した、公職選挙法改正により、参院定数は比例代表で4増、埼玉選挙区で2増の計6増となったことに端を発したもの。今夏の参院選挙で定数が3増となることに伴い増大する歳費や秘書給与などの経費3年分、約6億7500万円を賄うため、参院議員の歳費を3年間に限り、月額7万7千円を目安に自主返納できるようにする内容です。

 松田議員は、同改正案について「パフォーマンスに過ぎない」と指弾。安倍総理は。2012年11月の党首討論で当時の野田総理に対し身を切る改革を行うと約束したにもかかわらずこれを反故にし、参院の定数6増を盛り込んだ改正公職選挙法を成立させたとして、「経費の増加分を見せかけのこの法案でごまかそうとしている」と批判。加えて、改正公職選挙法では、参院選挙の1票の格差を是正するため、定数を6増やすとともに、比例代表に、あらかじめ政党が決めた順位にしたがって当選者を決められる「特定枠」を設け、「合区」とされた鳥取と島根、徳島と高知の4県のうち、選挙区に候補者を擁立できない県からも確実に議員を出せるようにしたものだとして、「日本の人口が減少する中で行ったこの方法は、選挙制度改革に逆行する数字上でのごまかしだ」と断じ、これかごまかし法案の速やかな撤回と選挙制度の抜本的な見直しを履行するよう求め、討論を締めくくりました。