厚生労働部会長の石橋通宏参院議員と同事務局長の尾辻かな子衆院議員は10日午後、保険診療による医療向上を目指して活動している全国保険医団体連合会と「保険で良い歯科資料を」全国連絡会と政策懇談を行い、参院選挙政策での患者負担・窓口負担の軽減策や歯科医療充実にむけた要望などについて意見交換しました(写真上は、全国保険医団体連合会ぁら要望書を受け取る石橋・尾辻両議院)。

 保険医団体連合会の住江憲男会長は「今回の緊急要望は市民連合と野党の政策協定を社会保障分野で補強するものと考えている。経済的理由で治療を中断したり検査を断る患者さんをなくすために要請したい」として(1)患者負担・窓口負担の軽減(2)高額医療費・難病医療費助成制度・小児慢性特定疾病医療費補助制度の改善(3)被災者の医療費免除(4)国民健康保険制度の改善(5)ワクチン行政の改善――などを要請しました。

 「保険で良い歯科医療を」全国連絡会の宇佐美宏副会長は「糖尿病や生活習慣病改善、認知症予防でも重要性が増しているにもかかわらず、経済的理由で真っ先に治療をやめられるのが歯科医療。所得格差が乳幼児の歯の状況に影響を与えている長崎県の調査結果もある」と述べ、(1)窓口負担の引き下げ(2)保険のきく範囲の拡大(3)歯科技工の適正評価(4)歯科衛生士が活躍できる評価と施策(5)保険診療で安心安全の歯科治療ができるよう歯科診療報酬の引き上げ――などを要望しました。

 石橋部会長は「民主党政権は2度にわたって歯科の診療報酬を引き上げた。所得格差によって医療から排除される人が出ないよう取り組んでいきたい」と語りました。尾辻議員は「医療・介護の両方で高齢者の負担増が進んでいる。皆さんの提言を受け止め部会でも議論したい」と述べました。