立憲民主党は23日、常任幹事会を開催し、山岸一生(やまぎし いっせい)さんを次期参院選挙・東京都選挙区の公認候補者とすることを決定。同日、国会内で福山哲郎幹事長が同席し記者会見を開きました。

 山岸さんは、2004年に東京大学法学部を卒業、朝日新聞社に入社。高知総局、宇治・学研都市支局、京都総局、東京編集センターを経て、10年から政治部記者として、鳩山・菅政権の総理番を務めたのち、野党自民党の谷垣禎一総裁を担当。13年から15年まで那覇総局で、辺野古問題、沖縄県知事選などを取材。15年に政治部に戻り、首相官邸、自民党などを取材。18年に野党担当となり、19年5月、朝日新聞社を退社しました。

 会見で山岸さんは、人の話を聞いて、事実を探し、共に考える、これが自分自身だとあいさつ。京都での80代女性への取材、沖縄での知事になる前の翁長雄志さんへの取材など通じ「言葉の力」「人の話を聞くことの重要性」を実感したと語りました。一方で今の政治について、総理官邸の密室の中で決められていく政策は一方通行で不透明で、「人の話を聞く」ことが疎かになっていると指摘、暮らしの現実を直視し、一緒になって考えることで政治を変えていきたいと力を込めました。

 記者から、「官邸の密室」とは安倍政権のことを指すと思うが、菅総理の総理番として民主党政権の時は密室があったのかと聞かれ、民主党政権と比べて直接比較する材料は、環境が違うので持ち合わせていないとした上で、「メンバーが非常に限られて固定化した中で、政権が5年も6年も経過している。こうした中において、情報の公開性や透明性というものが急速に低下をしている」と指摘、民主党政権時は取材の中で「本音の話ができた」「一定のコミュニケーションがあった」と話し、「今のように問答無用に『何も出さない』『こちらが指摘しても、それを認めない』そこまで冷たい、冷徹な、厳しい関係ではなかった。その点においては、民主党政権の情報公開については一定の評価をもっている」と説明しました。