立憲民主党千葉県総支部連合(千葉県連合)は4月27日、女性のライフスタイルと政治をテーマにタウンミーティング「パリテ・ナウin千葉」を開催。女性が抱える生きづらさと、その解決に向けて政治ができることは何かについてワークショップ形式で話し合いました。
フランス語で「同数、均等」の意である「パリテ」。フランスでは、2000年に通称パリテ法と呼ばれる法律が制定され男女の政治参画への平等が促進されたことから、立憲民主党は女性の政治参加を促すための政治イベント「パリテ・ナウ」を各地で開催。同日は、立憲パートナーズら約30人が参加、企画した地元自治体議員をはじめ今夏の参院選挙候補予定者(比例代表)の佐藤かおりさんや、今回の統一自治体議員選挙で初当選した滑川友理水戸市議会議員も加わり大いに盛り上がりました。
冒頭、千葉県連合代表の生方幸夫衆院議員(千葉6区)も駆けつけ、「政治家に限らず女性の管理職が少ない。職場でも活躍する社会にしていかなければいけない。女性が一番大事にしているのは平和な社会、戦争のない社会ではないか。政治を変えることで生活が良くなることにつながらないと意味がない。一緒に政治を変えていこう」とあいさつ。三瓶輝恵、守屋貴子両千葉県議会議員、小坂さとみ千葉市議会議員、岡本優子、戸張友子両松戸市議会議員からはそれぞれ政治家を志したきっかけとともに「女性のさまざまな声を議会に反映させていきたい」といった意気込みが語られ、レズビアンを公表している滑川さんは「女性といっても十人十色。性別は男女だけでなくジェンダーとして何百、何千とある。私は女性が好きな同性愛者であることを全面に出して当選することができた。少しずつ『男らしさ』『女らしさ』というものさしを押し付ける世の中を変えるきっかけになればいいと思っている。すべての人が胸を張って生きられる社会にしていきたい」と力を込めました。
4つのグループに分かれて行われたワークショップでは、女性が抱える生きづらさとともにまず自己紹介。その後、その生きづらさの原因となる具体的な課題と政治を結びつけて話し合いました。
グループ発表では、「介護や家事を基本的に女性の役割だとする固定観念を抜本的に変えなければいけない」「性暴力被害に関し、被害者が非難されるいまの社会はおかしい。『女性活躍』と言われるが、職場のなかにセクハラ、パワハラのない社会にしないと女性たちは安心して働くことができない。女性が安心して働ける職場にするのが先決」「女性が自分らしく生きていくための原点は経済的な自立。そのためには税制や社会保障制度を女性たちに還元される仕組みに変えていく必要がある」など、女性の生き方、働き方が変化するなか、さまざまな制度が旧態依然でそれに追いついていない問題があらためて指摘されました。
女性の政治参画に当たっては特に、「票ハラ」という言葉に象徴されるように本業とは別にストーカー被害やSNSでの誹謗中傷に遭い、議員になったものの2期目を目指すかどうか躊躇するケースが多いことも問題視。女性議員が増えると女性目線で予算の立て方も変わってくるなど、「女性が増えたら政治の世界が変わることは分かっているが難しい。なんとかハードルを下げたい」と訴える一方、「議会に限らず会社のなかでもトップが男性だから政策、意識改革が進まない」との声にも皆が賛同、社会全体で認識を変える必要性を共有しました。
閉会に当たってあいさつに立った佐藤かおりさんは、「 今日の発表を聞いて、なにせ生きづらい、なにせ息苦しいという思いは家庭のなかであれ地域のなかであれ、職場のなか、政治のなかにまで蔓延しているのを再確認した。グループワークのなかで『私たちの地域のなかで政治が届いていない』という声があったが、そういうことだと思う」と感想をコメント。「今回の統一地方選挙で全国を応援に回り、希望を持った。子育てで大変な思いをしている女性たちが、ママ友の中で『私たちの声が届かないのだったら私たちの中から議員を送ろうよ』と立ち上がったり、シングルで働いている女性や介護で苦しんだ経験のある女性たちが全国で声を上げていた。そうしたところに応援に行くと反応が違う。ベビーカーを押しているお母さんが足を止めて聞く。駅の前で待ち合わせをしている若い女性がリーフレットを渡すと受け取って読みながら演説を聞く。今まで20、30、40代の女性は一番政治への関心が低い層でしたが、その人たちが振り返って(演説を)見るのは、響いているんだと思うんです。自分でやりたい政策がある候補者の言葉は生きている、言葉に力がある。そういう人たちと、これまで投票行動をとらなかった人たちとがどうやってつながり一緒に政治を作っていくか。これを参院選挙につなげていきたい。いま抱えている生きづらさ、痛みを皆さんと一緒に力に変えていきたい」と参院選に向けて決意を表明しました。