2019年4月22日
【談話】2019年アースデイにあたって
立憲民主党 環境部会長
生方幸夫
4月22日は地球環境のことを考える「アースデイ」です。1969年に国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)の会議において概念が提案され、翌1970年に米国で宣言されて以来、継続的にアースデイ集会が開催されてきました。
一方、地球の環境問題は刻一刻と深刻化し、特に近年プラスチック問題はウミガメや野鳥などへの被害が世界中で報道されています。私たちの便利な生活を支えるプラスチックですが、その多くが分解されないまま環境中に蓄積しています。2050年までには海洋中に存在するプラスチックの量が魚の量を超過するとの予測も発表され、東京湾では調査したカタクチイワシの8割の内蔵からプラスチックが検出されています。まだ人体への影響は報告されていませんが、予防原則に基づき早急に対策をしていく必要があります。
環境と開発に関するシンクタンク「世界資源研究所(WRI)」のプラスチックごみ対策法制に関する調査結果(2019年3月)によれば、83か国がプラスチック製レジ袋の無料配布を、27か国がストローなど特定の使い捨てプラスチック製品の使用を法律で禁止しています。例えばEUでは、使い捨てプラスチックの新規制案が正式に承認され、製造者が回収や処理費用を負担するべきとの考えが明確に示されています。
しかし、日本は熱心にリサイクルを行っているものの、燃やして熱エネルギーを得る熱回収がリサイクルされるプラスチックの約7割を占め、一般的に想像されるリサイクルの姿とはかけ離れています。さらに、環境省ではプラスチック資源循環戦略(案)が示され、議論が重ねられていますが、法的な措置についてはいまだに明確となってはおらず、各々の企業や消費者の努力にプラスチック削減がゆだねられている状況です。
「アースデイ」にあたり、立憲民主党は、過剰に使われてしまっているプラスチックの使用を抑制し、代替製品の利用促進を含む廃プラゼロ法案(使い捨てプラスチックゼロ法案)を制定し、自然環境へのプラスチック流出を大幅に削減します。
以上
【写真】フィリピンでのクジラ・アート・インスタレーション🄫 Greenpeace