安倍政権の雇用制度改悪に反対する活動に取り組んでいる雇用共同アクションは16日午後、参院会館で「実効あるハラスメント規制を求める院内集会」を開催しました。この日の午前中に衆院厚生労働委員会で「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案(女性活躍推進法)」の参考人質疑が行われたことをうけて開催したもので、実効あるハラスメント禁止立法を求めて各職場から実情報告が行われました。ハラスメント訴訟を数多く手掛けてきた角田由紀子弁護士が「いま、ハラスメント根絶にむけて求められるもの 政府法案について考える」と題する講演を行い、各野党の国会議員があいさつしました。立憲民主党からは大河原雅子ジェンダー平等推進本部事務局長と阿部知子衆院議員の秘書が参加しました。
大河原事務局長は、多様なハラスメントに対応できる包括的な法律が必要だとした上で、立憲、国民、社保、社民の野党4会派で10日に提出した3法案について報告しました。「政府が提出した法案はハラスメントの一部内容をカバーしたものだが、不十分な点が多い。野党各党間で議論し、女性活躍推進法の審議入りに合わせて3法案を提出した。『業務等における性的加害言動の禁止等に関する法律案(セクハラ禁止法案)』は女性活躍推進法の補充的対案の位置づけであり、政府案で含まれないフリーランスや就職活動中の人も対象に含んでいる。『労働安全衛生法の一部を改正する法律案(パワハラ規制法案)』は、事業主に責務をきちんと課すことによりパワハラを防止していく。『雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律の一部を改正する法律案(セクハラ・マタハラに関する男女雇用機会均等法改正案)』は一企業内だけでなく、他社の従業員等によるセクハラ・マタハラについても対応を事業主が求めることができる内容になっている」と説明しました。上記3法案は政府案とあわせて本会議・委員会で議論される見通しで、大河原事務局長は「しっかりと審議を行っていく」旨を表明しました。