13日夕、長野入りした枝野幸男代表は、JR松本駅前で街頭演説。松本市議候補予定者の神津ゆかりさんとともにマイクを握り、多様な社会の声を議会に届けるためにも女性議員の意義を説きました。街頭演説会には、杉尾秀哉参院議員、埋橋茂人長野県議会議員も参加しました(写真上は、左から埋橋長野県議、枝野代表、神津松本市議候補予定者、杉尾参院議員)。
枝野代表は、「お互いさまに支え合える仕組みをしっかりと政治が皆さんに提供していく。そのことによって困ったときに寄り添えってもらえる安心感がある社会こそが、いまの日本に求められているのではないか。『お互いさまで支え合う社会』を実現していくためには、老後の安心と子育ての安心を軸に、障がいを持った方などいま厳しい環境にある方々をしっかり支えていくことが社会の活力全体にもつながっていく」と主張。こうした社会を作るためには地域の暮らしの声に寄り添った政治を各市町村がきちんとやっているかどうかが問われる社会、時代状況になっているとして、今回の自治体議員選挙の意義を説きました。
枝野代表は、立憲民主党が目指す男女半々の議会、パリテに触れ、「社会のなかで男性と女性は半分ずつだ。議会は有権者全員が集まって話し合うことができないため、選挙という手段を通じて代表を選びその人たちが話をする。だからその議会は、多種多様な人の声が反映されなければ議会の役割は果たせない。少なくとも男女がそれぞれ半々くらいずつにならないと多種多様な暮らしの声は届かない。いまの政治の構造は明らかに歪んでいる」と指摘。世界のなかで幸福度の高い国々の多くが、経済成長率も比較的高く、女性の議員比率が高いとして、「多様な社会の声をきちんと議会に、政治に届けているから、みんなが安心して暮らし、安心できるからさまざまなことに挑戦し活力が生まれてくる。男性の皆さんにとっても女性の議員を増やすこと、男女のバランスの取れた議会を作っていくことは重要だと言うことを知っていただきたい」と述べました。
現実として子育てや介護を主に担っているのが女性が多いことにも触れ、「安心して子育てをできる、安心して歳を重ねることができる環境を作るために現場の現実を知っている女性の声が地域の議会に届かなかったら、安心して暮らせる街、安心から活力が生まれる街が生まれるわけがない」と指摘しました。
「だから私たちは『政治に声を届けてもらいたい』という人たちの声をしっかり受け止める力のある仲間を探すなか、今回松本市では神津ゆかりさんが勇気をもってくれた。何としてもこの勇気を活かしていきたい」「神津さんには今までのような強い者ばかりに目が向く、内側を向いて国民の暮らしに目が向いていない、そういう政治を変えていく大きな一歩をこの松本から始める力を持っている。それを大きく大きく前に押し上げていただきたい」などと訴えました。
神津さんは、2000年に結婚を機に東京から松本市に引っ越し。東京ではPR代理店、松本では子育て情報誌の編集などをし、自営で広告やデザインの仕事に従事。現在は、「ずっと住みたい!戻ってきたい松本のための3つの約束」として、(1)すべての人にフェアでやさしい松本に!(2)母親目線で「暮らしたい!子育てしたい」松本に!(3)市民と市政のかけはしになります――を掲げて活動しています。 神津さんは、「3年前の参院選挙のとき、一市民、一女性の立場で何ができるかを考えて、横から、下から支えて、何とか杉尾さんを国会に送りたい、私の1票を託したいとの思いで、選挙にがっつり関わった経緯があって杉尾さんと知り合った」と話し、「男女関係なく、いまの政権の好きなように進んでいってしまうことに危機感を持っている人はたくさんいるのではないか。私は小さな一市民だが、力をつけて議会で仕事ができるようになりたい。市政、県政、国政と連携して、違うことは『違う』と言える人が必要だ。新しい一歩を踏み出していきたい」と決意を述べました。