4月7日に迫った統一地方選挙の前半戦投票日に向け、枝野代表は全国各地を遊説し、「暮らしの足元に目を向けた草の根の民主主義」の必要性を訴えました(写真上は、4日、千葉・市川駅前で演説する枝野代表)。

 枝野代表は3月下旬から愛知、愛媛、東京、滋賀、静岡、栃木、新潟、千葉、岡山、福岡、神奈川と全国を回り、各地の候補者とともにマイクを握りました。4日は千葉県内の5ヶ所で街頭演説を実施。「令和」時代のあるべき社会像について、党の理念を語りました。

 立憲民主党が目指している「多様性を認め合い、困ったときに寄り添い、お互いさまに支え合う社会」実現への決意を表明した上で、枝野代表が指摘したのは経済への危機感です。「日本の経済は低迷している。新興国の台頭による輸出産業の苦戦が原因だと思われているが、真の原因は個人消費が伸び悩んでいること。少子高齢化が加速し人口減少の進む日本では、一人ひとりがもっとお金を使えるようにならないと経済は盛り上がらない」などと指摘しました。

 枝野代表は、若者と高齢者を取り上げて個人消費が伸び悩んでいる原因を説明。まず若者については貧困問題を挙げ、「子どもを産み育てたいと思っていても金銭的な事情でつまずいてしまう若者や、目の前の生活に手一杯で家族を持ちたいと考える余裕すらない若者もたくさんいる。奨学金という名のローンを借り、数百万円の借金を抱えて社会に出なければならない若者は少なくない」と語りました。

 一方高齢者については、「減っている人口の中で増えているのが高齢者。高齢者がお金を使わないと経済がまわらない状況だが、今の高齢者は貯蓄があっても安心して使えない。万が一病気になったときや、介護が必要になったときの費用が心配だから」と解説。そうした現状を踏まえた上で、「教育、医療、介護の安心を作ることが一番の景気対策。子どもを産み育てたいと思っている若者が希望通りに家族を持つことができ、高齢者がいざというときの心配をせずに暮らせるようになれば、個人消費は伸びる」と指摘しました。

 あわせて枝野代表は、自身の挙げた分野に地方自治が密接に関わっていることを強調。「子育てや教育、医療、介護の問題は国政だけでは変えられない。生活に密着した具体的な内容を決めているのは各地域の自治体。国の指示に従っているだけでは中央集権国家になってしまう。地域の特性を考慮し、暮らしの足元に目を向けて草の根の民主主義を進めなければならない。安心して子育てができ、安心して歳を重ねられる地域をつくるため、みなさんに投票をしてほしい」などと集まった聴衆に呼びかけました。

 ボトムアップの政治を目指す全国の候補者を応援するべく、枝野代表をはじめとする役員全員が全国各地で精力的に遊説を行いました。