立憲民主党は28日、第44回政調審議会を開催しました。
逢坂政調会長は冒頭のあいさつで、「参院選挙に向けての立憲ビジョン2019の策定作業が本格化していく。これまで全国を歩いてタウンミーティングをやってきたが、4月以降は党内での議論を活発化させたい」と表明。総合選挙対策本部に「立憲ビジョン策定委員会」を立ち上げる予定であり、委員長には長妻昭代表代行、事務局長に自身が就くと報告、第1回目の会議は4月頭の予定だとしました。
また同日午前、ハンセン病家族訴訟原告団のメンバーと面談したことに触れ、「患者さん本人のみならず家族の皆さんに対しても激しい社会的排除があったと思う。この訴訟の判決が熊本地裁で5月の下旬に行われる見込みであり、判決を踏まえ国会として対応すべきことは山のように出てくると思う。これに対応するために政調に特別なチームを作り、この家族訴訟の問題に対応していきたい」と述べました。
会議では、政府提出法案や議員立法について審査。子ども・子育て支援法改正案については、待機児童問題が解消されるまでの間の無償化の施行の延期や、待機児童の解消および保育等の質の向上、保育士等の処遇の改善――等を盛り込んだ修正案を提出し、修正案否決前提で反対の方向で政調会長と相原久美子内閣部会長に一任することを了承しました。
「道路交通法の一部を改正する法律案」「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律案」「自然環境保全法の一部を改正する法律案」についてはそれぞれ賛成すること、地方分権一括法案については逢坂政調会長と高井崇志総務部会長、相原内閣部会長らに一任すること、超党派議員立法「旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等に関する法律案」についてはさまざまな課題があるものの被害に遭われた方たちが高齢化していること、法案の成立が延びると救済できない方がでてくることなどを踏まえ賛成とすること、国民民主党の「大学等における修学の支援に関する法律案・学校教育法等の一部を改正する法律案」の修正案については消費増税を前提にしたものであること等根本的に考え方が違うことから反対することを了承しました。
立憲民主党議立法「業務等における性的加害言動(仮称)の禁止等に関する法律案」(通称「セクハラ禁止法案」)について中間報告がありました。
逢坂政調会長は会議後に記者団に対し、子ども・子育て支援法改正案への対応について「待機児童を解消する、あるいは保育の質の確保をきちんとする、保育士の処遇を高めていく措置を講じてからでないと幼児教育の無償化は相当無理がある。結果として待機児童を解消しないままの無償化で保育の質が下がって困るのは子どもたちであり、その親であり反対となった」とあらためて反対理由を説明しました。