2019年2月28日
3月1日からの衆院候補者公募実施を枝野代表が記者会見で発表
枝野幸男代表は28日、国会内で定例記者会見を開き、3月1日から結党以来党本部として初めの候補者公募を行うと発表。「衆院選挙もこの夏に行われる可能性が取りざたされている状況なども踏まえ、衆院についても政権を担い得る政党として一定の候補者をしっかりと準備をしていかなければならないという問題意識だ。ぜひ多くの皆さんに公募に応募していただき、いい方がいらっしゃればできるだけ早い段階から候補予定者を決めていく。夏に衆院選挙があるかどうかは分からないが、そうした皆さんも含めて参院の選挙の活動をより面的に進めていきたい」と述べました。
トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談の受け止めと今後考えられる日本への影響について問われると、「16時の時点で官房長官が詳細を把握している途中だとコメントされている状況なので私がそれを超えた発言をできるほど情報(はない)、公開されている会見の発言だけだ」と前置きしたうえで、「一般的に申し上げれば、これだけ長い経緯を踏まえて大きな問題に対しての二国間協議が、短期間でいい方向に大きく進むことは望ましく、期待したいことではあるが、そんな簡単なものではないと思っている。トランプ大統領も『建設的な議論だった』と今後のさらなる協議に前向きな姿勢を示されていたので、そうした意味では、これだけ大きな問題について、いい方向に進むにしても、こういう状況はありうるものだと思っている。今後の進展に期待したい」と述べました。
天皇陛下の在位30年を祝う記念式典に出席した感想と平成があと2か月となるなか今上天皇をどのようにご覧になっているかとの質問には、「陛下の非常に心のこもられた、さまざまな配慮を尽くされた素晴らしいお言葉をお伺いすることができた。また、衆院議長からの祝辞が大変重たい、素晴らしいものだった」「われわれが評価をする種類のものではないと思っているが、陛下のお言葉のなかで陛下ご自身もおっしゃっておられたが、大きなものだけでも阪神淡路大震災や東日本大震災など本当に大きな自然災害が相次ぐなかで一貫して被災者、被害者の皆さんに寄り添う姿勢で多くの被災者の皆さんを勇気づけられたのではないかと思っている」とそれぞれコメントしました。
沖縄県民投票の結果を受けて野党第1党としてどう取り組むかを問われると、「25日の衆院予算委員会での質疑の冒頭でも取り上げたが、さまざまな形でわれわれとしての姿勢を示しながら政府に民意を踏まえた行動を取ることを求めたい」と表明。
衆院予算委員会での審議が大詰めを迎えるなか、野党の質疑を通じてどのようなことが明らかになったのか、安倍政権の答弁姿勢についての質問には、「広い意味では安倍総理がいよいよ民主主義を理解せずに、国民に対する説明責任や情報公開といった真摯(しんし)な姿勢がないことをかなり明確にできたと思っている」と手応えを明示。与党が3月1日にも予算の衆院通過を目指す動きには、「野党側がというよりも、野党推薦ではあるが社会的に高い評価を受けていらっしゃる中央公聴会での公述人の皆さんからも、そもそも審議の前提を欠いているという厳しい指摘が出るような状況だ。これはひとえに、例えば勤労統計問題も情報開示を小出しにしていまだに全貌を公開しようとしないという姿勢にかかっている。こうした状況のなかで採決をしようとする姿勢は国会での議論を軽視している。それは民主主義を軽視している姿勢の表れだ」と断じました。
立憲民主党として日韓関係を今後どう進めていくべきだと考えるかとの問いには、「大変厳しい関係状況にあるなかで、政府の対応について具体的なコメントをすることは国益に反すると思っている。一般的な問題として、個別の問題についてはわが国政府の考え方の方に合理性があると考えている。ただ一般的にこうした問題を全体的な感情的な問題にしないことが望ましいということにとどめたい」と述べました。