2019年2月14日
【衆院本会議】所得税法等改正案が審議入り 高木議員が質問
衆院本会議で14日、「所得税法等の一部を改正する法律案」が審議入りし、会派を代表して高木錬太郎議員が質問に立ちました。同法律案は、消費税率の引上げに際し、需要変動の平準化等の観点から、住宅と自動車に対する税制上の支援策等を講ずるとともに、デフレ脱却と経済再生を確実なものとするため、研究開発税制の見直し等を行うもの。あわせて国際的な租税回避に、より効果的に対応するための国際課税制度の見直し、経済取引の多様化等を踏まえた納税環境の整備等を行うものです。
高木議員は、(1)住宅ローン控除の拡充(2)車体課税の見直し(3)租税体系のバランスの観点からの「直間比率」のあり方(4)世界経済のリスク(5)安倍総理が言う「リーマンショック級」の事態の定義(6)軽減税率導入の根拠とする「痛税感の緩和」の崩壊(7)租税特別措置の効果と検証(8)個人事業者の事業承継税制の創設(9)金融所得課税が見送られた理由(10)行政府の数々の不正不祥事疑惑に対する安倍総理の責任――等について政府の見解をただしました。
高木議員は冒頭、統計不正・賃金偽装問題に触れ、「国を揺るがす大問題にもかかわらず、何を聞いても調査中、確認中。参考人の招致もいちいち渋る。挙げ句の果てには4年も前の議事録すら出せないという。こんな不誠実きわまる政府・与党の姿勢は断じて許されない」と批判。真相究明に後ろ向きの与党に対し、行政監視機能を果たすべき立法府としての態度を示してほしいと訴えました。
平成31年度税制改正については、「消費、需要がともに伸び悩むという現下の経済状況と国民の暮らしを考えれば、税による所得再分配機能の強化に向け、控除のあり方を含め、『公平』『納得』『透明』『簡素』という原則に則った(のっとった)抜本的な見直しを行う必要があるにもかかわらず、ツギハギだらけ、その場しのぎの、小幅な税制改正になったとの印象が拭えない」「国・地方合わせて1670億円の自動車・住宅減税に示されるように、消費税率引き上げ対策優先という側面が非常に色濃く出ている」と指摘。金融所得課税については、現下の「格差是正」という課題に有効な手段である「税による所得再分配機能」に本腰を入れて取り組むことをせず、富裕層への配慮で、またしても金融所得課税を見送ったことになると問題視しました。