立憲民主党は11日、全国幹事長・選挙責任者会議を東京都内で開催。統一地方選挙、参院議員選挙に向けた取り組み状況等を確認しました。会議には、徳島、高知の両県連を除く40都道府県連、70人が参加しました。

 冒頭のあいさつで枝野代表は、「直前に迫った統一地方選挙で一人でも多くの候補予定者が当選につながるよう、また参院議員選挙に向けても準備を進めていくに当たって課題と取り組みを共有したい。立憲民主党に頂いている期待や、われわれの役割とは何かを全国の仲間の皆さんと共有したい」と会議の趣旨を説明。その上で、2017年の衆院総選挙で国民の皆さんに背中を押していただいて結党したという、立憲民主党の原点にあらためて立ち返り、「私たち立憲民主党は、それまでの永田町の常識や前提の外側にある、新しいフィールドに新しい家を建てているということを忘れてはいけない。永田町の内側を向いて永田町の常識に縛られた行動、活動をしていたのでは一昨年の衆院総選挙で全国で1100万の比例票をいただいた皆さんのご期待に答えることは到底できないと考える」と述べました。

 経営学の用語で、既存市場のことを「レッドオーシャン」、競争のない未開拓市場のことを「ブルーオーシャン」ということを紹介し、「われわれはブルーオーシャンを目指す政党だ」と表明。現実に有権者の約4割が投票する政党がないといって選挙を棄権しているとして、「こうした方々に既存の政治とは違う、今までの永田町の内側を向いた政治とは違うというメッセージと行動をしっかり示す、政治の側が近づくことに寄って投票所に足を運んでもらう。そのことが、これから始まる戦いに向けた大きな戦略的な立ち位置ではないか。ベースとなる足腰の活動をしっかりやっていただくことは大前提だが、同時に新しいマーケット、いま政治に不信を持っている皆さんにしっかりと働きかけることをそれぞれの地域で進めれば一定の成果を挙げられる政治状況にあると思う。われわれの立ち位置、政治姿勢のベースを各地の皆さんに共有をしていただき、ブルーオーシャンに新しいさまざまな展開は大きく広がっているという自信を持って前に進んでいきたい」と訴えました。

 安倍総理が、10日の自民党の党大会で「悪夢のような民主党政権」と発言したことにも触れ、「現実にいま足元で起きていることは何なのか。一部の限られた人だけはアベノミクスと称するものの恩恵を受けているが、多くのふつうの暮らしをしている国民の皆さんにとっては、どんどん暮らしが厳しくなり、老後や子育てなどの不安が大きくなっている。悪い夢ではなく現実が悪くなっているのがいまの現状ではないか。私たちは夢ではなく現実を、国民生活の立場に立って社会を下から支えて押し上げる。そのために自信をもって進んでいく」「いつ衆院の解散を打って出られてもわれわれが大きく躍進し、日本の政治の流れを変えられるように取り組んでいきたい」などと呼びかけました。

 会議では、国会対策委員会から国会情勢の報告や国対としての取り組みの紹介、選挙対策委員会からは統一地方選挙や参院議員選挙に対する取り組み方針や現状の報告、衆院総選挙に向けての候補者擁立作業等について方針が示されました。政務調査会からは、参院選挙政策「立憲ビジョン2019」の策定の方針が示されるとともに、策定に向けた各地でのタウンミーティング開催についての協力の呼びかけなど、ジェンダー平等推進本部からは「女性候補者擁立キャンペーン」について報告がありました。

 これら党本部からの報告を受け、質疑応答では各都道府県連の担当者から統一地方選挙や参院議員選挙等で有権者の期待にいかに応えていくか、という観点からさまざまな提起や意見が上がり、今後地域の事情に応じて具体的な対応を議論し丁寧に進めていく旨の方針が示されました。

 福山哲郎幹事長から提案のあった、2018年決算および2019年予算案については了承し、今後両院議員総会で最終的に諮られることを確認しました。

会議の冒頭、あいさつをする枝野代表