参院本会議で8日未明、日欧経済連携協定(EPA)と戦略的パートナーシップ協定(SPA)の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決、成立しました。
採決に先立ち、立憲民主党・民友会を代表して日欧EPAに反対、日欧SPAに賛成の立場から討論に立った小西洋之議員は、日欧EPAの問題点として(1)国内農林水産業やEUに進出するわが国企業に及ぼす影響を判断するのに必要な説明責任や情報提供を全く果たしてこず、国益に適うものであるかの検証が不十分(2)安倍政権による日欧EPAによる国内農林水産業への影響試算及び経済効果試算は極めて楽観的、非現実的、そして恣意的なものであり、わが国の酪農業に大きな被害をもたらす危険性がある(3)農林水産業への打撃などの懸念に対し、政府が策定した総合的なTPP等関連政策大綱では十分な対策が講じられていないこと――等を列挙。「秘密裏に成立した日欧EPAがわが国の国益を守り得る内容となっているか疑問を抱かざるをえない。農林水産業への打撃が相当大きいにもかかわらず、見通しの甘い試算を頑なに示す政府の姿勢は、国民の代表機関である国会の役割を冒涜するものだ。国益に関わる大きな問題点を残す日欧EPAに賛成することは断じてできない」と表明しました。