福山哲郎幹事長は2日午後、内閣改造と自民党の役員人事を受け記者団の取材に応じました。

 福山幹事長は、内閣改造について「森友学園や加計学園、セクハラ問題、さらには国会での虚偽答弁、改ざん等で大変責任が重いはずである麻生財務大臣他、骨格人事で残られた方以外は、あまり正直存じ上げない方が多いので、まあ何とも表現のしようが難しい」と感想を語りました。

 さらに「責任を取るべき方が全く責任を取っていないことは非常に印象的です。また、1年前に改造された時に、『結果本位の仕事人内閣』と総理は胸を張って言っておられました。今回13人が代わられたわけですけど仕事人はいったいどこへ行ってしまったのか、結果は一体何で出したのか、全くよく分からない。一番象徴的なのは、女性の活躍とあれだけ言われながら、1人しか女性が入閣をされていません。『女性が1人しかいないかく(内閣)』『全くワクワクしないかく(内閣)』、これまでの発言等を拝見すると『ライト(right=右)(light=軽い)な、責任を取らないかく(内閣)』という感じかなということで、我々、臨時国会にあたっては、責任を取らずに残られた閣僚の皆さんには、しっかりとこれまでの問題点も含めて、外交もいろいろな課題がでていますので、厳しく追及していきたい。あまり存じ上げない初入閣の皆様には、どういう思想、信条、政策指向を持って閣僚として、国民の前に臨まれるのか、まずはその考え方を十分に時間をとってお話いただきたい」と語りました。

 安倍総理の側近と言われている下村博文氏の党憲法改正推進本部長への就任について、この人事をどうみるか、また憲法の議論をどう進めていくか問われると、「(憲法の話は)選挙のたびに、総裁選のたびに、改造のたびに、旗を振り上げてきたが、そのたびに国民の中から、安倍政権が続けば続くほど憲法に対して反対だという意見が増加をしている。安倍政権の憲法に対する姿勢については、国民は不安と不信を持っていると言わざるを得ません。それは、どなたが本部長になっても国民は同じだと思いますし、安倍総理のいわゆるお友達で、なおかつ加計学園問題等ではお名前も挙がった方ですので、余計不信感は募ると思います。憲法改正を本気でやるには国民の信頼を受けにくいのではないか。逆に、国民の不信感が高まるのではないか」と述べました。

 京都大学特別教授で官邸時代にゆかりのある本庶佑氏がノーベル賞受賞したことについて感想を求められると、「本庶先生がノーベル賞を受賞されたことは、大変嬉しく思いますし、心からお祝いを申し上げたい。もう15年ほど前からずっとご指導いただいている間柄で、官邸時代は総合科学技術会議でともに仕事もさせていただき、これまたご指導いただきました。私は、本庶先生はもっと早くノーベル賞受賞されるかなと思っていたので、ようやくきたなということで、本当に昨日はうれしい思いでいっぱいでした。基礎研究が何よりも重要だと、ずっと一貫しておっしゃられていたので、会見等の言葉をお伺いしながら、先生の変わらない信念を画面上で拝見させていただきました。これからまた忙しくなられると思いますが、今も研究活動に勤しんでおられますので、日本のためという小さい枠ではなく、世界の医療にさらにご貢献をいただければと考えております」と語りました。