2018年9月14日
【訪米報告】3日目、バーニー・サンダース上院議員と会談、民主主義の重要性など意見交換
枝野幸男代表ら訪問先のワシントンD.C.で現地時間13日午前、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員と会談し、(1)民主主義の重要性(2)若者の貧困問題(3)気候変動や地球温暖化問題(4)中国や朝鮮半島など東アジアの状況――などについて意見を交わしました。
会談後、記者団の取材に応じた枝野代表は会談について、「短い時間だが、多岐に渡りいいディスカッションができた」と語り、民主主義の重要性についてサンダース氏が「世界的に民主主義が危機ではないか」と危惧し、枝野代表も全く同感で立憲民主党は草の根の民主主義を標榜していると説明、意気投合したと語りました。
サンダース氏から、国民の草の根の声に寄り添い、それに結びついた政治的な主張をしっかりと出していくことが重要だとの指摘があり、日本でも本当の意味での民主主義に対する主張は潜在的に注目・期待されており、来日の際には多くの日本人に歓迎されると伝えたと語りました。
さらに、アメリカにおける若者の貧困問題、地球温暖化問題に対する危機感、司法の法制について話があり、北朝鮮問題や中国についての認識を尋ねられたと語りました。
枝野代表から、北朝鮮については「核の廃棄に向けた交渉がスタートしたことは歓迎するが、このまま核廃棄に向け、一筋縄でいくとあまり安心しない方がいい。警戒心を持って慎重にことを進めるべきだ」という旨の話をしたと報告。中国については「経済的な成長だけではなく、軍事的な膨張に危惧を持っている。トランプ大統領も安倍総理も場合によっては挑発的な姿勢が強すぎるので、中国の軍事的な膨張に口実を与えることになりかねない」と懸念を示し、「バランスをしっかり見ていく必要がある」と伝えたと語りました。
また枝野代表は、貧困や温暖化の問題、司法の法制の話を聞くなかで「公正や正義といった価値を大事にする姿勢は本来のアメリカらしい主張」だとして参考にしたいと語りました。
若者の支持や参院選に向け党勢拡大の参考になる話はあったかとの質問には、若者の学費負担について、しっかりと受け止めてアピールしたことなどが大統領選で若者支持につながったとサンダース氏から話があったとし、日本でも学生が学費負担のローンを抱え困難な状況にあるので、その点についてアピールを強めていかなければいけないと語りました。そうしたことの発信方法について助言があったかという問いには、「(発信方法より)発信する中身、政策の中身のことが大事だと受け止めた」と話しました。
サンダース氏の印象については、「(今回の会談を通じ)非常にオーソドックスに重要な課題について話をされた。日本で伝えられているよりも、オーソドックスなベースの中で現在の社会の問題点を鋭く指摘している」と語りました。