立憲民主党は8日、「人間らしい質の高い働き方を実現するための法律案」を政府の働き方関連法案の対案として衆院に提出しました。

 法案提出後の記者会見の冒頭、長妻昭政務調査会長は「労働法制は安倍総理が言うところの岩盤規制ではなく、働く人の健康と命と権利を守る最後の砦であるべきもの。強めるべきところは強める必要がある。結果として稼ぐ力、ゆとりある働き方、労働生産性の向上につながると考えている。政府は岩盤規制、緩めれば緩めるほどよいという考え方だが、この姿勢が4割以上の非正規を生んだという反省に立つべきだ」と法案提出の目的について説明しました。

 法案の筆頭提出者である西村智奈美政調会長代理は、今後の審議について「(同日提出された)国民民主党案と立憲民主党案を議員立法として審議していくことを政府・与党に求めていく。高度プロフェッショナル制度導入の削除など国民民主党と可能な協力は一緒に行っていきたい」と意気込みを語りました。

 法案提出者は他に尾辻かな子、長谷川嘉一両衆院議員。

法案の内容は
(労働基準法改正)
1.高度プロフェッショナル制度の導入を行わない
2.企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大を行わない
3.労働時間の延長の上限規制(単月80時間を明記)
4.インターバル(休息時間)規制の導入 始業後24時間経過までに、11時間を下回らない範囲内でインターバルの付与を義務付け
5.裁量労働制適用の厳格化
6.労働時間管理簿の調整・記入の義務付け
7.罰則の強化及び新設等
(雇用対策法改正)
1.「望めば正規労働者になることができる社会」を基本理念、国の施策に追加 等