衆院本会議で7日、「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案」(TPP整備法案)に関する趣旨説明・質疑が行われ、会派を代表して神谷裕議員が質問に立ちました。
本法案は、アメリカを含む12カ国で署名されたTPP協定の内容を、アメリカ抜きで実現しようとする協定(TPP11)の国内実施法です。
神谷議員は、(1)TPPに対する国民の理解(2)米国のTPP復帰への道筋(3)TPPをめぐる日米間のやりとりおよび日米経済対話(4)国民合意を進めるための政府の説明責任(5)TPP11の影響試算の計算方法(6)TPP11の影響試算における国内対策の取り扱い(7)今後の経済連携での農林漁業分野の扱い(8)これからの農林水産政策(9)直接所得補償の導入――等について質問しました。
神谷議員は、政府のTPP11の影響試算は、大綱に基づく政策対応を考慮したうえで、国内対策により生産量は維持される前提としたもので、恣意的で「TPPが始まっても影響となし」との結論ありきとの姿勢が見て取れると指摘。「純粋にTPPによる影響及び効果の試算だけを示し、その上でどういった施策が必要なのかを示すべきだ。特に、最もマイナスの影響を受ける農業者の皆さんに対する大きな不安があることを考えたとき、どれくらいの価格下落が見込まれ、それによりどれくらい生産量の減少や所得への影響が見込まれるのか、その予測を明示し、その上で必要な対策を講じるべきだ。影響がないように対策をとるから影響がないとの主張は到底理解できない」と批判しました。