枝野幸男代表は28日、千葉市・幕張メッセで開かれたニコニコ超会議2018の1日目、超トークステージで「討論『日本国憲法』」に出演し各党代表者と議論しました。
声優の古谷徹さん、三石琴乃さんによる憲法前文の朗読が流れ、討論が始まりました。
その後、各政党が考える「日本国憲法」として枝野代表は次のように語りました。
(全文)
私たちの国は国民主権です。主権者は国民の皆さんです。ただ1億3千万人の国民が集まって、ものを決めたり、ものを進めることはできません。だからその権力を誰かに預ける。選挙で国会議員を選ぶ、国会議員の中から総理大臣を選ぶ。主権者の皆さんが持っている権力をどういう手続で誰に預けるかということを決めているルール。このルールに名前が付いています。憲法といいます。
そしてこの憲法は、権力を預ける相手、つまり国会議員やあるいは総理大臣などに対して、なんでもやっていいよという白紙委任をしているわけではありません。あれをやっちゃいけません、これをやっちゃいけません、という限定的な権力を預けています。それが憲法です。したがって私たち権力を預ている者は、自分たちの権力の元になっている根拠が憲法なのですから、憲法を何よりも大切にしなければなりません。そして憲法によって、権力を縛っておかなければならない。
実は選挙で選んでいますから、国民主権という観点からは選挙で選ばれた人も民意に基づいてるじゃないかと言われますが、そうではありません。選挙で選ばれて個々具体的な政策は個別の利害関係と密接に結びついているので、その時その時に民主主義が誤作動することは沢山あります。
例えば、ナチス・ドイツも民主的な手続きを経て実は選ばれました。したがって、歴史的に積み重ねられた様々な知識経験に基づいて一時の多数では変えてはいけないという根本原理を憲法に定めています。これを立憲主義といいます。この歴史的に積み重ねられた経験に基づいてあらかじめ幅を決めておくというのが立憲主義ですから、立憲主義というのは保守思想そのものです。ですから、保守を名乗るならは、立憲主義を大事にしなければならない。
今、保守を名乗りながら立憲主義を無視する人たちが沢山います。私たち立憲民主党はまさに保守主義そのものである立憲主義を大事にして、権力をいかに縛るのか、そうした観点から憲法の議論はするべきである。
今、日本の権力は残念ながら右往左往しすぎているし、権力の恣意的な運用が問題になっている。今、憲法を議論するならば、これにどうやったら歯止めがかけられるのか、このことこそが問われなければならないことだという観点から、私たちは憲法の議論を進めてまいります。
(全文ここまで)
ユーザーから(1)9条を変えると、徴兵制のようなものが復活するのか(2)現憲法は、「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し」とあるが同性婚は違憲になるのか、基本的人権の尊重との兼ね合いはどうなるのか、今の憲法は時代の流れにあっていないのでは(3)総理の解散権――といった質問が寄せられ、各党代表による話のあとクロストークが繰り広げられました。
枝野代表は討論の出演の他、連合出展ブース「連合・ブラック企業お裁き@超奉行所」出演、N高文化祭2018視察、バーチャルYoutuber体験、JOYSOUND出展ブース出演とJOYSOUND MAX2体験(一人カラオケ)などを行いました。