立憲民主党のつながる本部は7日午後、「なぜ、解決しない?待機児童解消に向けたミーティング」を国会内で開催。2016年の春に待機児童問題がクローズアップされるきっかけを作った、保育園に入るための「保活」を経験した父母らを招き、問題の解決に向けて当事者の声に耳を傾けました。
立憲民主党では今年1月、日常の暮らしや働く現場のリアルな声に根差したボトムアップの政治を実現するために「つながる本部」を設置、地域のさまざまな活動や多様な課題の解決を、市民とともに政策化する取り組みをスタートさせていますが、今回はその企画第一弾。参加した父母らからは、「2人目を欲しいと思うかどうかは、男性の理解次第だという声がある。長時間労働や休みを取りにくい職場環境の改善が必要」「ファクトにふたをしないで超党派で建設的な議論をしてほしい」「わが子を安心して預けられる保育園、保育士が圧倒的に足りない状況だ」「正規職員だけでなく非正規でも子育てしながら働ける環境を整備してほしい」などと切実な声が相次ぎました。特に安倍政権が公約に掲げている幼児教育無償化については、「幼児教育無償化もいいけれど、いま保育園に入れなくて困っている人たちがたくさんいるなかで順序が違う。まずは入れなくて困っている人たちが保育園に入れるように」という意見で全員の思いが一致、政府が方針撤回をした際には野党側は公約違反だと指摘することのないようにという声まで上がりました。
1時間半にわたり保護者らの声を受け止めた福山哲郎幹事長は、「現場のリアルな話をお聞かせいただいたことに感謝する。保育士さんが集まらないことが最大の課題であり、単に処遇改善のみで解決できるのか、しっかりと検討していいきたい」などとコメント。枝野幸男代表は、「それぞれが抱えている事情や状況、地域によって問題が違うなかで、共通する本質的な問題を勉強させてもらった。(子どもが成長し)当事者が数年で入れ替わっていく問題があるが、課題に直面しそうな方たちにどう接してつなげていくか。引き続きいろいろな機会を通じて声を聴かせてほしい」と呼びかけました。
党としては今後、こうした現場で直面する課題や提案を「子ども・子育てPT」の政策活動につなげていきます。