衆院本会議で30日、2017年度補正予算の採決が行われ、与党などの賛成多数で可決し参院に送付されました。
採決に先立ち立憲民主党・市民クラブを代表して討論に立った亀井亜紀子議員は、TPP対策予算や防衛予算等を取り上げ、「農業の体質強化の必要性は理解するが、これまで投じられた6千億円の効果はどのようになっているのか。農業の体質強化が必要であれば、堂々と本予算に計上し、議論すべきだ」「どこまで装備すれば万全と言えるか、という問いに答えはない。いかにして北朝鮮とアメリカの戦争に巻き込まれないようにするか、日本が戦場にならないようにするか、という視点が必要だ」などと指摘。補正予算案への反対の立場を表明するとともに、与党の質問は本格的な議論や厳しい追及からはほど遠いものだとして、本予算の審議では野党側に十分な質問時間を配分するよう、強く求めました。
衆院本会議終了後、長妻昭代表代行(政調会長)は記者団の取材に応じ、補正予算が衆院を通過したことを受け、「緊要となった経費の支出に限るというのが財政法の趣旨。人づくり革命、生産性革命、TPPの対策予算など、財政法に鑑みて本当にそれが合致しているのか首をかしげる。一つひとつの予算は確かに必要も知れないが補正予算という財政法の趣旨からみて、果たして正しいのかどうか疑問なものが沢山ある」と語りました。
また、今回の予算審議で安倍総理は、テレビ中継の際は下を向いて原稿を棒読みし、中継がないと「前と同じように野党を揶揄するような非常に不遜な態度が目立った」と指摘しました。
さらに、委員会での配布資料の制限が今までに無いようなほど厳しいことから「検閲のような形」と表現、そうしたなかでも本予算ではしっかりと頑張っていきたいと語りました。