共同会派の文部科学部会は2日、国会内で会議を開き、文部科学省および独立行政法人大学入試センターより、令和3年度大学入試日程等についてヒアリングを行いました。

 今年3月以降の一斉休業などコロナウイルス感染症感染症対策の影響を把握するために実施された全国高等学校長協会のアンケートの結果、全体の約7割の高校が当初予定通りの試験実施を求めていたことから、共通テストを2回実施するとして、1回目を当初予定の1月中旬、学業の遅れがあると認められた受験生については1月下旬の2回目に受験できるように通知を発出したことについて、説明がなされました。

 これに対して出席議員からは、「全国高等学校長協会が実施したアンケートの結果の7割の声を聞くのではなく、延期日程を希望する3割の声を受け止める対応が必要ではないか」「学校休業などで学業の遅れが認められるからこそ2回目の共通テストを希望するにもかかわらず、得点調整が行われないのはいかがか」など、試験の公平性が担保されているかどうかを問う意見が多く出ました。

 しかしながら、文科省の説明は全国高等学校長協会が実施したアンケートの結果に基づいて検討した結果であるとの回答一辺倒であり、到底納得できる説明は得られませんでした。

 さらに、「周知されていないが、共通テスト第2弾の特例追試では、過去のセンター入試の予備問題を使用するとされている。これは思考力・判断力等を問うとの趣旨で導入された共通テストとは、全く異なる問題作成方針のもとで作られたもの。ここでの得点を用いて比較するのであれば、その情報開示を行うべきである」との指摘がなされました。また、「共通テストはすべて後ろ倒しということにすれば、得点調整の必要や、試験の公平性の担保といった課題も解消される。2つに分けるという発想自体を見直すべきではないか」との指摘もなされました。

 立憲民主党は引き続き受験生や学校現場の皆さんに寄り添い、公平な受験機会の確保を求めてまいります。