全日本自治団体労働組合(自治労)と保健医療福祉労働組合協議会(ヘルスケア労協)は3日、新型コロナウイルス感染症対策における「公立・公的をはじめとする医療機関などへの支援に関する要請書」を立憲民主党に提出し、新型コロナウイルス対策本部本部長代行の逢坂誠二政務調査会長、辻元清美団体交流委員長、西村智奈美団体交流局長、岡島一正対策本部事務局長、武内則男国対委員長代理と意見交換をしました。

 要請書の内容は以下の通りです。

 要請書2-④については、「ダイヤモンドプリンセスなどに従事した厚生労働省や自衛隊の方には3千円から4千円の手当てが出たと言われているが、公立病院では290円(防疫等作業手当)しか出ておらず、地方によってはそれも支給されないところもある。ぜひ手当てを出していただきたい」と説明がありました。

 逢坂政調会長は、「今回のコロナで、今までの社会のあり方を大きく見直す必要がある。ここのところ『官から民へ』と公務員や公的セクターに厳しい眼が向けられてきたが、今後は支え合いの社会の構築、適切な再配分にあたり、政府の役割は非常に大きくなる。感染防止策が最大の経済対策なので、医療や福祉に従事される皆さまの思いを非常に重く受け止め、政府・与野党の連絡協議会でしっかり対応していきたい」と述べました。

 衆院厚生労働委員の西村・団体交流局長は、「いただいたご意見は、委員会や部会で共有し、政府に対応を求めていく。特に、自治体の手当てが290円という点や、労災に関しては確認し、対応を求めていきたい」と述べました。

 岡島対策本部事務局長は、「日本政府はこれまでPCR検査を抑えてきたが、徹底した検査をして正確な実態把握をすれば、日本の致死率の低さが表に出て恐怖心・不安感もやわらぎ、闘うモチベーションにつながるかもしれない。現状のコロナに加え、自然災害や震災などの緊急事態に襲われた場合の備蓄に関しても、自治体の皆さんと考えていきたい」とコメントしました。

 所得減世帯への20万円現金給付(自己申告制)が検討されている件に関し、辻元団体交流委員長から窓口となる自治体の受け止めを問われた自治労の青木真理子副中央執行委員長は、「現金給付は大切な対策だが、どういう形で安全に給付ができるのか、その経路をイメージして決めていただきたい。一律に給付し、それを税対象にすることで収入との調整を行う方が混乱が少ないのではないか」と発言しました。