超党派の「核兵器のない世界を目指す議員連盟(非核議連)」(会長:岡田克也衆院議員)は27日、「核兵器不拡散条約(NPT)運用検討会議」が4月から5月に米国ニューヨークで開催されることを見据え、「軍縮・不拡散と我が国の取り組み」について外務省からヒアリングを行いました。

 外務省は、2010年に日豪主導で立ち上げた「軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)」の取り組みや、2017年にスタートさせた「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」が昨年出した「京都アピール」の内容を報告。また、4月からの運用検討会議に向けて、(1)NPDIを通じた透明性の促進(2)軍縮・不拡散教育(3)インド・ロシア・エジプトに対して「軍縮・不拡散対話」(4)新START延長問題をめぐる議論――などの準備を進めているとの報告がありました。

 参加議員からは(1)「非核戦力はどの程度核抑止の代替となりうるか」という点に関し、賢人会議でどのような議論がなされているか(2)軍縮・不拡散教育の主体と対象(3)各国における被爆者との対話促進(4)NPDIの具体的成果――などについて質問や意見が出ました。

 NPDIの立ち上げ段階で外務大臣として関わった岡田議員は、「12カ国の非核兵器国の大臣で、大きな方向性の議論をしたいと思ってNPDIを構想した。もう少し思い切った議論ができないものか」とコメントしました。