衆院予算委員会で27日、安倍総理とすべての閣僚が出席して2019年度補正予算案の実質審議が行われ、共同会派から江田憲司、大串博志、黒岩宇洋、今井雅人、大西健介各議員が質問に立ちました。審議では、感染が拡大している新型コロナウィルスの対策強化を求めるとともに、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐる汚職事件や「桜を見る会」、昨年相次いだ閣僚の辞任、公職選挙法違反容疑で強制捜査を受けた自民党の河井案里参院議員と夫の河井元法務大臣側に党本部が計1億5千万円を入金した問題等を取り上げ、安倍総理はじめ政府の見解をただしました。

 補正予算案の審議は衆院予算委員会で27、28日の両日行われる予定です。

 大串議員は、(1)22日の衆院代表質問で選択的夫婦別姓に関する質問の際、自民党議員から「それなら結婚しなくていい」という趣旨のヤジが飛んだとされる問題(2)「政治とカネ」をめぐる疑惑で2閣僚が相次ぎ辞任した問題(3) カジノを含む統合型リゾート施設(IR)をめぐる汚職事件――について質問。自民党議員のヤジについては、安倍総理が施政方針演説に掲げた「多様性を認め合い、全ての人がその個性を活かすことができる社会」に反するものだとして、総理の所見とともに敏感に対応すべきだと求めましたが、安倍総理は自民党総裁として答弁に立っているのではないことを理由にこれを拒否、「国会内のことであり森山国会対策委員長に任せている」と答えるにとどまりました。

 昨年の参院選挙の際に、自民党本部から河井案里氏陣営に1億5千万円が振り込まれたと報じられている件についても、安倍総理は「自民党のことは差し控える。政党本部から支部への移転は何ら問題ないと認識している。党本部執行部に任せている」などと答弁。辞任した菅原前経済産業大臣、河井前法務大臣の説明責任についても「説明責任を果たしているかどうかは国民の皆さんが判断するもの」と言及を避けました。

 IR事業参入をめぐる汚職事件では、IR整備法を作るときの担当副大臣が収賄容疑で逮捕されたことを問題視。「法成立過程自体がゆがめられている。予定通り進めることは絶対あってはならない」と述べ、IR推進法およびIR整備法の廃止を強く訴えました。

 黒岩議員は、総理主催の「桜を見る会」をめぐり特に名簿管理を中心に質問。昨年4月13日に開催された「桜を見る会」の招待者名簿について、政府はこれまで野党からの資料要求当日の5月9日に廃棄されたと答弁していますが、電子データを廃棄したのはいつかと尋ねました。これに対し菅官房長官は「5月7日から9日に消去した」と答えましたが、黒岩議員はどんな文書でも電子記録はコンピュータに残ると指摘。野党合同ヒアリングで内閣府が「ログはある」と答えていることにも触れ、「総理自身に疑念がかけられている。確認する意思はないのか」と迫りました。しかしながら菅官房長官は「ログは政府全体として不正侵入、不正操作などがなされていないかを検証するために取得するとされている。個々の公文書ルールに従って廃棄しているのでログは確認していない。開示すれば不正侵入を助長する恐れある。廃棄の時期は各省庁に判断に委ねているので調べる必要がない」などと後ろ向きな姿勢に終始。黒岩議員は「有利な証拠を提出しないのは、非を認めるものだ。捨てたことを証明する証拠すら出せない」と断じました。

 黒岩議員はまた、「桜を見る会」の前日の安倍晋三後援会主催の夕食会について当該ホテルが「公開を前提とした明細書はない」と発言していることから、国会で非公開の秘密会を開いて明細書を開示するよう要請。廃棄記録、明細書、廃棄受付で参加者から参加費と引き換えに渡したとされる領収書、2010年から12年の「桜を見る会」に関する内閣府のファイルの計4点の提出を求めました。棚橋委員長は後刻理事会で協議すると応じました。