若者政策推進議員連盟が進める「被選挙年齢引き下げ全国キャンペーン」が18日午後、北海道大学キャンパスで開催され、立憲民主党を代表して道下大樹衆院議員が参加し、参加した学生と被選挙年齢の引き下げや若者の投票率の低下等について意見を交わしました。
イベントの冒頭、北海道大学法学部の吉田徹教授は「日常では政治家は遠い存在で、議論できる機会は少ないが、今日は多くの現職・元職の先生に来ていただいた。普段皆さんが抱えている政治に対する思いを存分にぶつけてほしい」とあいさつ。続いて若者政策推進議員連盟事務局を代表して日本若者協議会の室橋祐貴代表理事があいさつし、「選挙年齢は引き下がったものの同世代の立候補者がいない。若者の投票率は低く、立法過程において若者の声不在が続いている」と課題を指摘しました。
その後はグループに分かれ、「被選挙年齢の引き下げの是非」をテーマにディスカッションが行われ、参加者からは「現行の被選挙年齢のままでも特段問題は感じない」「18歳ではまだ視野が狭く、若いというだけで同世代の得票が集まり、選挙の公平性を欠くのでは」などの意見が出された一方で、「若くても優秀な方や意欲がある方であれば立候補の機会を与えるべき」「若くても的確な判断ができるように教育の質を高めることを考えるべき」という声もありました。
「若者の投票率を上げるにはどうしたらいいか」をテーマにしたディスカッションでは、「若者向けの政策の充実」や「各政党が掲げている政策へのアクセスをもっと簡略化すべき」といった意見、「電子投票の実施」「住民票と現住所が異なるため投票に行くのが困難」「通学している教育機関での投票を可能にしてほしい」といった現実的な要望も寄せられました。
後半のフリーディスカッションでは、道下議員が現在北海道の直面している課題として「JR北海道の路線維持の問題」や「IR(統合型リゾート)」といった問題を説明。参加者は熱心にメモを取り、人口動態や地域の経済効果などさまざなな観点から意見が寄せられました。
締め括りのあいさつで道下議員は「若者の投票率が高く若い政治家が多く活躍しているスウェーデンでは、学校運営やまちづくりについて議論する場に子どもも参加し意見反映でき、『当事者意識』が培われる仕組みがある」と紹介しながら、「本日は大変貴重な議論の場を頂いた。政治に無関心であっても無関係ではいられない。若者の皆さんがもっと政治に関心をもっていただけるような取り組みを進めたい。一方で、高齢者や他の世代の犠牲の上に成り立つような若者向けの政策ではいけない。広い視野を保ちながら、あらゆる世代が分断されることのない政策立案に引き続き取り組んでいきたい」と抱負を語りました。