日本商工会議所の第130回通常会員総会が19日午前に都内で開催され、枝野幸男代表が来賓あいさつを行いました。あいさつの冒頭で今夏の豪雨・台風災害の被災者を見舞うとともに一日も早い事業の再開と生活再建にむけて立憲民主党として全力で取り組むと決意を述べました。そのうえで東京商工会議所の前身となる東京商法会議所を創設した渋沢栄一翁の経済政策についてふれました。
「渋沢栄一翁は埼玉県深谷市出身。2024年から流通する新一万円札の肖像になり、再来年のNHK大河ドラマの主人公に選ばれており、埼玉選出の国会議員として大変喜んでいる。実業の発展と社会貢献に身を捧げ『道徳経済合一』説を訴えた。『もし道徳が欠けたならば、いかに経済上の発展があっても必ず争いが生ずる。その争いの結果、経済を壊る。また単に道徳とばかり言って、経済を進めることを度外視した“ただの道徳”であるなら、その人の志は、甚だ立派であっても力が足りぬ。世を済け民を救うということのできるものではない』。これは単なる企業倫理のスローガンではなく、経済の有り様が働く人一人ひとりの暮らしとより密接な関係に変化した今こそ、企業行動としてその実践が社会の中で求めらている。その先頭に立つのは、渋沢翁の想いを受け継ぐ商工会議所の皆さまだ。地域と暮らしとともにある中小企業の声を代弁する商工会議所だからこそ、渋沢翁の願った道徳が経済の隅々にまで行き渡るよう事業経営に取り組み、社会のなかで一層の活躍をされることを心から期待している。皆さんが受けとめられた声がしっかり政策に結びつくよう、立憲民主党や各野党も最大限に活用いただきたい」と訴えました。