第17回シベリア・モンゴル抑留犠牲者追悼の集いが23日午後、国立千鳥ケ淵戦没者墓苑で開かれ、立憲民主党からは初鹿明博、阿部知子両衆院議員が参列しました。

 今年で17回目を迎えたこの集いは、スターリンが抑留の秘密指令を出した8月23日に毎年開かれており、墓苑に眠る約1万7千柱のシベリア・モンゴル抑留者のご遺骨を追悼するものです。

 冒頭、主催のシベリア抑留者支援センターを代表して、親関省二さんがあいさつしました。「シベリア抑留も戦時中に起きたエピソードの一つと理解される若い方も多いが、違う。8月15日以降に起きた事件であり、『東京に帰す』と騙されてシベリアに拉致され、栄養失調と病気と過酷な強制労働による労災などによって、多くの人が命を絶たれた。『英霊』ではなく、『拉致被害者』である」と訴え、どういう悲惨な事態が、誰の責任でどのように実行され、どのような結果をもたらしたか、その解明を求めました。

 立憲民主党を代表してあいさつした初鹿議員は、「元抑留者の平均年齢が96歳になる中で、抑留体験の記録と継承は急務である。追悼の在り方も、国が主体となって追悼式典を主催するなど、今まで以上に力を尽くすことが求められる」と主張。「人の苦しみに寄り添えてこそ、政治に意味がある。抑留犠牲者、そして元抑留者の皆さまに真摯に寄り添い、同じ悲劇を二度と繰り返さぬよう、責務を果たしてまいりたい」と言葉を強めました。