枝野幸男代表は8日、横浜市市内で開かれた、参院選公認候補予定者(全国比例)の若林ともこさんの「若林ともことキックオフ 生活は政治だ!」集会に参加し、あいさつしました。
枝野代表は、「社会が高齢化するなか、リタイアされた後の暮らしはますます千差万別となり、それぞれの環境によってまったく抱えている課題が違っている。子どもや子育てを取り巻く環境、それぞれのライフスタイル、働き方によってもまったく環境が違うなか、一人ひとりの暮らしに寄り添って政治を、社会を作っていかなければ誰にとっても、ずれた社会や政治になってしまった。残念ながらそれが平成の30年間だったのではないか」と提起。「多様な暮らしに寄り添って、それぞれに叶った社会や政治を作っていくことは簡単ではない。モデルを作り上げて、それに添って上からドスンと制度を作っていく方が楽かもしれないが、それでは通用しないことが分かっている。大変ではあるが多様な暮らしとしっかり向き合いながら、どのような環境に置かれていても安心した社会を作っていかなければならない」と力を込めました。
また、『食の安全』を一例に挙げながら、「いま、政治や社会を語るキーワードは『安心』。裏返して言えば『不安』だと思う。いろいろなものが自分の見えない、分からないところででき上がっている社会状況が強まっている。不安だけが募って社会の活力が失われていく。こうした不安をどう小さくしていくかが政治と社会に問われている」と述べ、生活のなかから政治を考えいろいろな形で活動してきた若林さんの実績と経験を生かしてほしいとエールを送りました。
若林さんは横浜市議会議員、神奈川県議会議員として地方政治に関わるとともに、横浜市青葉区で、子育て・介護の社会企業を立ち上げ、運営に関わってきました。「生活は政治に直結していることを実感している」と話し、生活者の声が響く政治、まっとうな政治を実現したいと今回、国政を目指す決意をしました。
若林さんは、「子育ての不安や、子どもを生みたいと希望を持ちながら助けてくれる人がいない生きづらい社会のなか、少子化を克服できずに超高齢化社会が進んでいる。社会に安心を作り出すことができればこの壁を超えていける。だから私は『人々のための経済政策』を掲げた。子育てで孤立しているお母さんの声、認知症のお母さんの預け先がなくて営業中の車に乗せて働いているという働き盛りの男性の声、障がいのある子どもが学校に通うのに毎日付き添いを求められているお母さんの声。生活者の姿を政治がしっかりととらえることができなかった、その状況を変えていきたい。社会に安心を作り出す。ニーズのあるところに雇用や経済を生み出す」と表明。「広島に生まれて(米軍)基地のある神奈川で暮らし、非核化と平和を訴え続けてきた。朝鮮半島も分断後の歴史を超えて冷戦後のプロセスを描こうとしている。日本の果たす役割があると思う。この声を国政の場でも強く訴えていきたい。社会全体を底上げすることで一人ひとりの力や可能性が生かされる公正な社会を目指して皆さんと一緒に走っていきたい」と呼びかけました。
締めのあいさつに立った大河原雅子衆院議員は、「地方議会の経験を持ち、『市民政治』を目指すと掲げ実践してきた」と若林さんのこれまでの功績を称え、日本の社会を変えるために国政に必要な人物だと訴えました。
枝野代表は、集会に先立ち関内駅前での街頭演説会では牧山ひろえ参院議員とともにマイクを握り、集会の後には愛知県に移動。名古屋市内で愛知県選挙区党公認候補予定者の田島まいこさんとの街頭演説に参加しました。