立憲民主党青年局(局長、中谷一馬衆院議員)は17日、都内のイベントスペースで高校生や大学生を中心とした若者を対象に「オイシイ!?おしゃべり会議 with えだのん」と題したワークショップを開催。モデルの仲本愛美さん、山本健翔さん、小川知夏さん、柊太朗さんのゲスト4人と、枝野幸男代表をはじめ党所属の国会議員・地方自治体議員などの関係者も含め約120名が参加し、党の応援や立憲パートナーズ加入のお願い、政権与党や他党の批判はしないといった約束を掲げ、疑問をぶつけたりお互いに悩み相談をしたりしながらおしゃべりを楽しみました。このワークショップは2月に続いて2回目、司会は石川香織衆院議員と奥村政佳参院支部長が務めました。
参加者と議員はお菓子(500円以内)を持ち寄り、6~8人程度のグループに分かれ、(1)参加者が世の中への疑問を挙げ、それに参加議員が答える「若者からの悩み相談」(2)枝野代表の悩みを参加者が解決するアドバイスをおくる「えだのんの悩み相談」(3)これからの政治に期待することや、やって欲しいこと、やりたいことなどを挙げる「若者からの提案」――の3部構成で行われました。
また、イベントの最後には7日に行われた「わかもの政策会議」でまとめられた「わかもの身勝手ビジョン」が枝野代表に手渡されました。
「若者からの悩み相談」では、自分たちが年金をもらえるか心配、ICTが発達しているのだからアルバイトの残業代を1分単位で欲しい、ジャニーズが好きな男性のファンだが周りから変だと言われる、などの相談が寄せられました。
年金について枝野代表は、自分たちの心配よりもまず親の世代の心配をしたほうがいい、親がもらえないと、その分、負担をするのは皆さんだとアドバイス。アルバイトの賃金については、「実態としていろいろあると思うが、ブラックバイトには気をつけたほうがいい。自分で商品を買えとか言われるような時は気をつけたほうがいいし、すぐに大人に相談したほうがいい」と答えました。ファンの悩みについては、「50過ぎてAKBが好きって言うよりはいいんじゃない」と回答、司会の奥村さんは自身の経験から、「男性のファンがいるとすごいうれしい。ステージ上から見ているかもしれない。ぜひ貫き通して欲しい。アーティストは励みになったりもする。心強い存在」とアドバイスしました。
「えだのんの悩み相談」では、枝野代表が「運動不足と間食で太る」との悩みを打ち明け、参加者から、間食したらそれをツイートする、若者との企画で定期的にスポーツ大会をする、趣味のカラオケをどんどんやる、国会内の控室にサラダバーを作る、党内の会議は背の高いテーブルを使って立っておこなう、国民に痩せる宣言をする、ご飯の前に炭酸水を1杯飲む、議員会館の自室まで階段を使う、などのアドバイスが寄せらました。
枝野代表は、カラオケをどんどんやるというアドバイスについて「幹部やスタッフに強く言ってください」と言い共感しました。また、痩せる宣言には、「わが党は守れない公約はしない」と発言、会場を沸かせました。また、ゲストの仲本さんから「朝起きたときに、肩甲骨を動かすだけで1日の基礎代謝量が変わるので動かす」とのアドバイスを受け、「もう一つの悩みが50肩だから、両方に効く。明日からやります」と絶賛しました。
「若者からの提案」では、
○北欧では学費や医療費などが無償で大人になってからその恩恵を高い消費税でも払って返すという社会構造がありうまくまわっているので見習う
○Airbnb・Uberの規制緩和
○全国にwifiが欲しい(政治の力で速度制限がなくなれば、若者が政治に関心をもつのでは)
○選択的夫婦別姓の導入
○LGBTQの促進認知
○選挙ポスターを自分たちにデザインさせて欲しい
○農業にロボットやAIの使用推進
○新しいエネルギー(自然エネルギーなど)を考えて欲しい
○学費をなくして欲しい
○障害者・年金・保育政策の拡充
○英語グルーバル教育の推進
○世界の貧困差が激しく教育・福祉面で差が出ているので日本が率先して解消していくべき
○部活の場所がない
○世代間・経済格差の是正
○表現の自由(アニメ・漫画など)を守る
○東京の機能分散化(東京の物価が高いことの解消)
○労働者権利の拡大(低賃金・長時間労働の解消)
○政党ごとの政策の学習など公民授業の充実
○原発ゼロ(明確な廃炉の期限を決める)
○安倍総理4選の可能性もあり憲法9条の神話にとらわれず改憲議論をすべき
○大坂なおみさんの話や海外でも認められているので2重国籍を認めて欲しい
○NHKで国会の本会議・委員会の全中継をして欲しい
○(マスコミに向け)政治家の発言を一部だけ切り取り報道することで、政治家が言いたいことが言えなかったり信用問題につながり有権者の政治への無関心につながる
○東京都立高校に内申点のいらない受験枠を設けて欲しい(いじめで不登校になり内申点が低い人でも合格ができる制度に)
などの意見が出ました。
枝野代表は改憲について「立憲民主党は護憲ではない。9条もよく変わるなら変えたらいい。安全保障を積み重ねた結果として今の憲法だと出来ませんからという話なのに、いきなり憲法を変える変えないという議論なので進まない」といった旨、答えました。NHKでの国会中継の話では、「党首討論をやるなら、夜8時台にやるよう自民党に要求している」と話しました。また、都立高校の受験枠については、参加していた西沢圭太都議会議員が受け止めました。
イベントの最後に福山哲郎幹事長は、「LGBTなどマイノリティの問題、満員の通勤電車、家賃が高い、脱原発、外国人労働者の問題、年齢の高い人ほど、そういうことの受け入れがない、だから政策が実現しない、意思決定者がそういう感覚がないから。若い人から徐々に価値観が変わっていって、僕らが押されて変えていくんだろという、その根っこが確実に皆さんにあると思っている。その価値観や考え方をちゃんと受け止められる政党がないといけないと思っている。立憲民主党は個別の政策では、ひょっとしたら違うというのはあるかもしれない、全てが一緒なんで逆に気持ち悪い。違うけれども、それをうまく合意形成をして編んでいくことが民主主義だと思っている」と語り、この企画が一過性ではなく、選挙目当てでもなく、これからもこうした企画をやっていくので、立憲民主党がちゃんとやっていくのか監視してもらいたいと話をまとめました。