日本国憲法の施行から72回目の憲法記念日となる3日午後、都内で市民団体主催の憲法集会が開催され、立憲民主党を代表して枝野幸男代表があいさつしました。「平和といのちと人権を!-許すな!安倍改憲発議-5.3憲法集会2019」は、毎月19日に議員会館前行動を行っている「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が呼びかけた実行委の主催で2015年5月から毎年開催されており、今年で4回目。野党各党や参院会派の代表が参加し連帯のあいさつを行いました。主催者発表で6万5千人が参加し、集会後は豊洲コース、台場コースに分かれてパレードを行い、憲法の重要性を訴えました。
主催者あいさつで高田健・総がかり行動共同代表は「2年前の5月3日、安倍首相は新しい改憲案を発表し2020年に施行したいと述べた。憲法9条に自衛隊を書き込むことを含む4項目の改憲案がまとめられ、国会への提案と質疑開始が目論まれた。自衛隊員が可哀そうとの嘘に満ちたキャンペーンが行われたが、国会内の立憲野党の協力と全国署名を中心とした反対運動によって、与党改憲派は憲法審査会での提起すら出来なかった。改憲派にはこの通常国会で改憲発議を強行するか、参院選で2/3を維持するかの2つの道しか残されていない。私たちは全力を挙げて改憲発議を阻止していこう。あらゆる運動と連帯して通常国会での改憲発議を阻止し、参院選で野党と市民の連帯で2/3を阻止しよう」と訴えました。
枝野代表は「残念ながらこの1年間、日本の立憲主義は後退を続けてきた。憲法が保障する基本的人権の中でも特に重要なのが表現の自由。同調圧力や忖度によって、大手メディアを見ても、政治や社会の真実が国民には伝わっていない。表現の自由の必須要素なのが知る権利だが、政府が隠ぺい・改ざんを行い、指摘をされても開き直るというとんでもない状況にある。正しい情報が知らされ、自由な言論空間が保障されない限り、真の民主主義はありえない」と民主主義の危機に対する懸念を表明。さらに「憲法が保障する健康で文化的な最低限の生活を保障されない方々が残念ながらがますます増えている。この状況を変えていくための集会に、これだけ多くの皆さんがお集まりになっていることに勇気づけられると同時に重い大きな責任を感じている。立憲主義が脅かされている今の日本の状況を打破するためにさまざまな違いを乗り越えて、権力を憲法によって拘束するというまっとうな社会を作るために、壇上におられる各党の皆さんとしっかりと連携をして、安倍政権を倒すその先頭に立っていくことをお約束し連帯のあいさつとする。ともに頑張ろう」と訴えました。