立憲民主党は2日夕、第45回政調審議会を国会内で開催しました。

 冒頭のあいさつで逢坂政務調査会長は、1日に発表された新元号をめぐる安倍総理の動きや報道の在り方に言及し、「冷静さを失っている。内閣の長があれこれ発言するのは元号の意味合いを理解していないのではないか。節度を持った対応が望まれる」と問題視。昨年の臨時国会で政府が強行した、外国人労働者の受け入れを拡大する改正入管難民法が1日施行されたことを受け、「いよいよ新制度が始まり、多くのしわ寄せが現場の自治体にくる。始まった以上、どうやって最善を尽くすか、対応していきたい」などと述べました。

 会議では、政府提出の法案審査を行い、「大学等における修学の支援に関する法律案」「学校教育法等の一部を改正する法律案」には反対、「医療保険制度の適切かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律案」については逢坂政調会長と石橋通宏厚生労働部会長に一任、「民事執行法及び国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律の一部を改正する法律案」「司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案」の両案には賛成、「防衛省設置法等の一部を改正する法律案」「日・加物品役務相互提供協定」(日加ACSA)「日・仏物品役務相互提供協定」(日仏ACSA)については反対、「特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律案」には賛成、「航空法及び運輸安全委員会法改正案」には賛成とすることを、それぞれ了承しました。

 立憲民主党の議員立法「業務等における性的加害言動の禁止等に関する法律案」(セクハラ禁止法案)については、提出することが了承され、今後の対応については逢坂政調会長に一任されました。また、国民民主党の議員立法「男女雇用機会均等法改正案」についても議員立法登録することが了承されました。

 逢坂政調会長は会見後に記者団に対し、特に、政府が「大学無償化」と喧伝する「大学等における修学の支援に関する法律案」の反対理由について、(1)対象者が限定的で高等教育の無償化は名ばかりである(2)現行制度の対象者が外れる可能性がある(3)対象となる大学に要件を設けており、大学の自治を侵害する恐れがあるーー等の問題点を指摘。「『大学無償化』とは全く違う内容になっている。しかも政府が大学にランクをつけるというのはあり得ない」と述べました。