第197臨時国会の会期末を迎えた10日、立憲民主党は両院議員総会を国会内で開催しました。
あいさつに立った枝野幸男代表は、外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法などが成立した今臨時国会を振り返り、「結果は残念だったが、皆さんにご奮闘をいただき、いかに今の(政府・与党による)国会運営がひどいか、そして中身のない、白紙委任のような法案を含めてひどい法案を強引に押し切ったかということを国民の皆さんに知っていただく。そのことに向けた大きな役割を果たすことができたのではないか」と意義を強調。「今日で国会は閉会するが、地元に戻られ、こうした今の国会のひどい状況をしっかりと有権者の方々にさまざまな機会に伝えていただきたい」「本当にこの一年の国会はひどく、政府・与党の暴走ということに尽きる。来年は、あとから振り返ったときに『2018年は国会が一番ひどかったけれど、翌年からは立ち直り始めた』と言われる年にしなければならない。まさにわれわれが統一地方選挙、参院選挙でしっかりと結果を出していくことによって政治を転換していく。当たり前の、まっとうな政治を取り戻すことにつながっていく。年末年始地元でしっかりとした活動をして来年の大きな飛躍につなげていただきたい」などと呼びかけました。
枝野代表はまた、7日の参院本会議で議運委員会理事の白眞勲議員が自民党議員に小突かれた問題について、麻生副総理兼財務大臣が「あれで暴力と言われたら、とてもじゃない。(野党に)はめられた話で、いろいろ作られる話はしょっちゅう」などと発言したとされる報道に言及。参院本会議の件は自民党も事実を認め、同委員会の場で謝罪があったうえで当該議員が理事を辞職し決着がついたものだとして、「事実であればこれこそ行政府による立法府に対する冒涜にほかならない。許される話ではない。与党野党ではなく、しっかりとけじめをつけたはずの自民党の参院こそ一番怒らなくてはならないはずだ」と厳しく非難しました。
長妻昭政務調査会長は、成立した改正出入国管理法をめぐって、「現行の『外国人技能実習制度』については、段階的に新制度へ移管/統合した後、将来的に廃止する」「総務省(または内閣府)の下に新たに『多文化共生庁(仮称)』を設置する方向で検討する」などを盛り込んだ「多文化共生社会と外国人制度のあり方に関する将来ビジョン(中間報告)」を党として取りまとめているとあらためて報告。「これで終わりではない。技能実習生の闇を明らかにするためのワーキングチームを政務調査会のなかに設置し、来年、政府がおかしな省令や政令を作らないように、いまの法律を変えて運用するように引き続き取り組んでいく」と力を込めました。
福山哲郎幹事長は、今年一年間を振り返り、「フェイクの国会だった。このことをいかに来年のボトムアップの春、立憲の夏につなげていくかだ」と述べ、年末年始にかけてパートナーズをはじめ有権者とのコミュニケーションを積極的に図るよう呼びかけました。