枝野幸男代表らは訪米2日目、外交問題評議会上級研究員のシーラ・スミス氏、民主党のラジャ・クリシュナムルティ、マーク・タカノ両下院議員と意見交換、マンスフィールド財団主催の専門家会合への出席など、精力的に活動しました(写真上はスケジュールの合間を縫いAP通信の取材を受ける枝野代表)。

 現地時間の12日午前、長年にわたり日米安全保障を研究する外交問題評議会上級研究員のシーラ・スミス(Sheila A. Smith)氏と意見交換。沖縄の基地問題や来年の参院選挙など、様々な課題について、活発な議論を交わしました。

 午後には、イリノイ8区選出で民主党のラジャ・クリシュナムルティ(Raja Krishnamoorthi)下院議員と懇談。日米安全保障、中国の台頭に伴うアジア各国の課題などについて議論しました。「選挙区のイリノイ州では、日本企業が一番多い。日本との関係を高めたいし、そのための協力を惜しまない。インド・太平洋の繁栄と平和のために協力していこう」とラジャ氏は語りました。

 続いて民主党リベラル系のプログレッシブ議員連盟に所属する、カリフォルニア41区選出のマーク・タカノ(Mark Allan Takano)下院議員と懇談。立憲民主党の立場の説明、沖縄の基地問題など様々な課題について意見交換を行った後、引き続きコミュニケーションが必要であるとの認識で一致しました。マーク氏はゲイであることをカミングアウトしている議員で、立憲民主党のLGBTのための権利擁護政策を強く支持。「2020年の東京オリンピック・パラリンピックの年を、同性婚の合法化・平等化の年にすることを目指していただきたい。また、平和憲法を変えることがないようにしていただきたい」と語りました。

 さらに、マンスフィールド財団主催の専門家会合で枝野代表は党の理念や政策についてスピーチ。意見交換を行い、沖縄を巡る課題については、時間をかけてしっかりとアメリカとコミュニケーションをとり、双方が納得する解決策を一緒に見つけていきたいと述べました。

 それぞれの意見交換の場で枝野代表は、立憲民主党についての説明後、党は日米同盟を非常に大切に考えていることを伝えました。一方で、辺野古の基地建設は沖縄の住民が強く反対しており、建設を強行することで非常に大きな反感を買い、日米同盟にもマイナスになると述べ、沖縄に海兵隊の大規模な陸上基地が必要なのかどうかも含め、時間をかけて米国と模索をしていきたいと語りました。「辺野古に基地建設を行わず、普天間も返還し、一定の米国のプレゼンス(=存在感)も保てる道を、時間をかけコミュニケーションを重ねて実現することを目指す」と繰り返し各方面に説明をしました。

 今回の訪米は、枝野代表のほか、筆頭副幹事長の本多平直、幹事長補佐の岡本あき子、政務調査会筆頭副会長の青柳陽一郎各衆院議員が同行しています。