参院本会議で1日、「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律の一部を改正する法律案」が審議入りし、立憲民主党・民友会を代表して白眞勲議員が質問に立ちました。
本法案は、アメリカを含む12カ国で署名されたTPP協定の内容を、アメリカ抜きで実現しようとする協定(TPP11)の国内実施法です。衆院の審議では、選挙公約を何の説明もなく覆し、わずか23時間の審議で強行に採決し、参院に送付されました。
白議員は、(1)「TPP反対」からの方針転換について有権者に説明をしたのか(2)トランプ大統領の発言に対して日本政府は抗議したのか(3)米国による鉄鋼・アルミへの追加関税はWTO違反ではないか(4)米国が自動車への追加関税を課した場合、WTOルール違反と言えるのか(5)米国による、WTOの例外措置の濫用に対するEUとの連携の必要性(6)農産品の重要5品目をめぐる衆参両院での農林水産委員会決議違反(7)今回のTPP交渉経緯でなされたわが国の主張とその結果(8)牛肉、豚肉、乳製品などのTPPによる対策の適切な実施の説明(9)どのような経営安定対策をとることで、農家所得が確保されるのか(10)そもそもTPP交渉は、日本にとって失敗だったと言えるのでないか――等について質問。農水省の資料では、牛肉、豚肉、乳製品などのTPPによる影響が生じる品目については、生産額は減少するが、対策の適切な実施により、国内生産量が維持されると見込むと結論付けられているとあるとして、「関税を下げれば輸入は増加する。輸入は増えても、国内はそのまま対策しているから生産量は維持できるというのは理解できない」などと指摘しました。