日本労働組合総連合会(連合)は29日夕、高度プロフェッショナル制度(高プロ制度)に反対する一斉街宣行動を全国各地で実施しました。東京・新橋駅前では連合の神津里季生会長が立憲民主党の枝野幸男代表、国民民主党の玉木雄一郎共同代表らとマイクを握り、高プロ制度の導入反対を訴えました。

 枝野代表は「日本では今なお過労死や過労による自殺が相次いでおり、労働時間の管理と短縮こそが問われている。しかし政府が導入しようとしている高度プロフェッショナル制度は、1日の労働時間を規制しないだけでなく、記録もとらない。まさに働かせ放題がまかり通る制度だ。対象は年収1075万円以上と印象操作されているが、法律の条文にはどこにもそんなことは書いてない。これから政令で決める。経済界からは年収400万円から導入したいという声が堂々と出ている。政令で決められると国会では止められない。スタート時は一部の人だけといいながら実際に運用が始まるとどんどん拡大されてきた歴史がある。決して他人事ではない」と高プロ制度の導入を批判しました。

 そのうえで「私たちはしっかりと対案を出して議論を挑んできた。この法案の前提となった調査データがいい加減なものだったことを国会審議で明らかにし、裁量労働制の拡大を断念させた。国民の皆さんのこれはおかしいという声があれば阻止できる。他人事ではありません。あなたの命を、あなたの愛する人の命を将来に過労死で亡くさないために、私たちと一緒にたたかって下さい」と訴えました。